野球肩・野球肘｜ライフガーデン茂原整骨院

野球肩・野球肘は、成長期に起こりやすいスポーツ障害の一つとされています。
野球のほか、テニス（サーブ）、アメリカンフットボール、やり投げなどでもみられることがあります。

野球肩・野球肘の原因として多く挙げられるのは、オーバーユース、ウォーミングアップ不足、ミスユースです。
成長期の身体は成人に比べて土台がまだ整っていないため、過度な負荷をかけ続けたり、無理な身体の使い方を継続することで野球肩・野球肘を発症することがあります。

成長期に多くみられるスポーツ障害ですが、見落としてしまうと将来後遺症が残る可能性があるため、早めの対応が大切とされています。

まず、野球肘とは少年から高校生に起こりやすい症状で、過度なボール投球動作によって生じます。ただし、大人でもまれに発症することがあります。
野球だけでなく、テニスややり投げなどの競技でも発生することがあります。

野球肘は放置すると症状が徐々に悪化します。
初期は投球後に肘の内側に違和感を感じることから始まり、徐々に痛みに変わっていきます。投球動作後の痛みにとどまらず、日常生活で肘を曲げ伸ばしするだけでも痛みを感じることがあります。

進行すると肘内側の関節が損傷し、骨の一部が遊離して肘がロックされることもあります。
野球肘は内側だけでなく外側や後方にも症状が出ることがあるため、日々のメンテナンスが重要です。

野球肘は主に野球投手の過度な投球動作によって生じ、その種類は内側型、外側型、後方型に分かれます。症状としては、投球後に肘の内側に痛みや違和感が現れ、慢性化すると日常生活でも痛みを感じ、肘の曲げ伸ばしがつらくなることがあります。

野球肘は野球だけでなく、テニスのラケットを振りすぎた場合や、水泳選手のクロール動作、体操選手の鉄棒や肘の過度な屈伸動作でも起こることがあります。また、清掃員の磨き動作など日常動作でも生じることがあります。

内科的疾患としても起こりやすく、関節リウマチなどの自己免疫疾患によって関節に炎症が生じ、痛みや腫れが現れることがあります。

野球肘を放置すると、変形性関節症に進行し、予後が不良となる場合があります。さらに関節遊離体ができてしまい、肘のロッキング症状に苦しむこともあります。

野球肩を放置すると、靭帯が骨に影響を及ぼしたり軟骨がすり減るなど、症状がどんどん深刻化する可能性があります。悪化すればするほど軽減までに時間がかかり、その間は投球を中止する必要があります。その期間が長くなるほど、本来のパフォーマンスを取り戻すことが難しくなると考えられるため、症状が出た際は早急に対処し、一刻も早い競技復帰を目指すことが望ましいとされています。

野球肘も放置すると、軟骨の一部が剥がれて関節遊離体（いわゆる「関節ねずみ」）が生じたり、肘が変形して動きが悪くなるなど、可動域制限のリスクが高まります。そのため、早い段階での施術が必要とされています。

当院の施術方法としては、野球肩に対しては肩甲骨剥がし、野球肘に対しては「手の極み」という施術を行っております。
肩甲骨剥がしの目的は、繰り返し行われる外転や外旋動作によって肩甲骨周りの筋肉にかかる負担を軽減し、可動域の軽減が期待できる状態を作ることです。巻き肩などの要素も含まれる場合、肩甲骨内縁に付着する菱形筋に過度なストレスがかかるため、身体の状態に合わせて丁寧に施術を行う必要があります。

手の極みを行う目的は、炎症が起きている肘周りの筋肉の緊張を取り除くことです。この施術を行う上で大切なのは、使い過ぎによるオーバーユースが原因である背景をしっかり把握することだとされています。

野球肘と野球肩の症状を軽減していく上でのポイントは、安静にすることです。部活動に専念したい、大会が近いから練習をたくさんしたいといった気持ちは学生の頃には強くなるため、なぜ休息が必要なのかをしっかり説明することが大切です。今回のような症状は、使い過ぎによるものであることを本人に理解してもらうことがまず重要です。

本人の理解が得られた上での対策としては、まず安静を保つことです。その後、症状の経過を確認しながら投球制限などを行い、少しずつ動作の幅を広げていくことが大切です。
大切なのは説明と理解であるため、しっかりと伝えていくことが必要です。