顎関節症


顎関節症とは?
顎関節症(がくかんせつしょう)とは、あごが痛くなり口を開けることができなくなったり、あごを動かすと変な音がしたりするなどの症状が出る病気の総称です。
原因にはさまざまなものがあり、歯のかみ合わせが合っていなかったり、精神的なストレスを抱えていたり、歯ぎしりをしていたりすることがきっかけで発症することがあると考えられています。
顎関節症の根本原因は?
顎関節症の主な原因は、かつて噛み合わせであると考えられてきました。しかし近年、顎関節症の原因は一つではなく、さまざまな要因が絡み合うことで引き起こされることが分かってきました。
考えられる要因としては、「歯並びや噛み合わせの悪さによる顎関節への負担」「顎関節がもともと弱い等といった構造上の問題」「ストレスや不安などであごの周りの筋肉が緊張した結果」「外傷」などが挙げられます。
また、日常生活でのささいな習慣や癖なども大きく影響しています。「頬杖をつく」「歯ぎしり」「噛み癖」「食いしばり」「うつぶせ寝」「猫背」「硬いものを食べる」「大口を開ける」など、このような癖や習慣も顎に負担がかかるため、顎関節症の要因となっている可能性があります。
こんなお悩みはありませんか?
顎関節症 何がダメ?
顎関節症の人がやってはいけないこと:
自己流の治療では、症状が悪化したり、他の口腔トラブルを引き起こしたりする可能性があります。
顎関節症は動かさない方がいい?
顎関節症を疑う方の中には、「口が開けにくい」「音が鳴る」と気にして、動かさないほうが良いと誤解されることがあります。しかし、最も避けたいのは、口を開けなくなってしまうことです。動かさずにいると、関節の可動範囲が狭くなったまま周囲の筋肉が固まってしまい、さらに口が開きにくくなることがあります。
顎関節症は放置して治る?
症状があっても、自己免疫力や自然治癒力によって軽減されることを「自然癒着」といいます。軽度の顎関節症では、しばらく放置していたら良くなったと感じるケースもあります。しかし、それは筋肉の炎症が落ち着いたことで痛みが和らいだだけであり、あごの状態が本来の状態に戻ったわけではありません。
顎関節症で鳴らしすぎるとどうなる?
ポキッと音が鳴るだけの場合には特に治療の必要はありませんが、癖になって鳴らすとあごに負担をかけてしまい、症状が悪化する恐れがあるのでご注意下さい。
顎関節症はストレッチで治せますか?
ストレッチを行うことで、咀嚼筋の緊張がほぐれたり、関節円板(かんせつえんばん)の位置が整ったりするため、顎関節症の症状が軽減されることが期待できます。
顎関節症に対する当院の考え
顎関節症の特徴として、性別の観点から見ると、まず圧倒的に女性に多いことが挙げられます。年代としては、10歳から30代前半の方に多く見られます。女性に多い要因としては、男性と比べて骨の形成が華奢で、筋肉が細く弱いことが考えられます。これに加えて、現代社会において仕事中のストレスや知らず知らずの歯ぎしり、食いしばりが顎に負担をかけているという背景も見受けられます。
女性に限らず、男性でもこのような要因から顎関節症が引き起こされるため、十分に注意が必要です。また、顎関節症は顎周辺にのみ症状が現れると思われがちですが、首や肩の痛み、耳の症状、舌の痛み、口の乾燥感なども症状として現れることがあります。
顎関節症はなぜ起こるのか?
顎関節症の主な原因として挙げられるのは、歯ぎしりや食いしばり、頬杖、うつ伏せ寝、猫背などの日常生活での癖や習慣です。他にも、元々の顎関節自体の緩みや噛み合わせ、外傷やストレス、緊張からくる顎関節周りの筋肉の緊張が原因となることもあります。
パソコン作業などの長時間同じ姿勢を続けることや、寝転がってスマートフォンを見る癖がある方もいらっしゃいます。このような要因は多数考えられるため、日々の生活習慣を意識することで、顎関節症を未然に防ぐことが可能です。生活面での予防としては、姿勢を正すこと、よく噛んで食べること、適度なストレス解消を意識することが挙げられます。
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
顎関節症を放置すると、顎の局所的な炎症にとどまらず、進行して全身に広がる恐れがあります。顎のずれが関与しているため、顔面骨格の歪みや頚椎の歪みまで繋がる可能性があります。特に、日常生活に支障をきたす症状として、顎のずれが大きくなること、口が開けづらくなること、食事の際に顎が疲れやすくなることが挙げられます。
精神的なストレスが多い場合には、噛み締める筋肉の疲労や緊張が加わり、放置しておくことがさらなる症状を引き起こす原因となることがあります。筋肉の緊張を軽減し、顔面骨格のずれを整え、ストレスを軽減することが顎関節症の軽減には重要な要素となります。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
顎関節症に効果が期待できる施術の一つは、『頭蓋骨矯正』です。この施術は、首や顔、頭の筋肉の硬さや頭蓋骨にアプローチする骨格矯正です。
頭蓋骨矯正では、首や顔、頭に付いている筋肉のコリや張りにアプローチし、硬さを軽減しながら、頭蓋骨や頬骨を正しい位置に戻していきます。これにより、原因となっている部位のストレスを緩和させ、顎関節症に関連する症状の軽減が期待できます。
頭蓋骨矯正を受けていただくことで、正しい骨格の位置に戻すことができ、顎関節症の症状の軽減のほか、頭痛や不眠、吐き気などの症状の軽減も期待できます。
その施術を受けるとどう楽になるの?
当院の頭蓋骨矯正を受けていただくことで、歪んでしまった頭蓋骨や顔の骨格、筋肉の硬さを減少させることができます。また、これにより、頭の筋肉の硬さや首の張り、コリを軽減し、顎関節症の症状のほか、頭痛や吐き気、不眠などの軽減が期待できます。
さらに、頭部や頚部の歪みを軽減することによって、しっかりと脳に酸素を供給できるようになります。頭蓋骨矯正は頭部を施術し、自律神経を整えることでリラックスできるようになります。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
顎関節症の症状を軽減するために必要な施術頻度は、患者様の症状の重さや筋肉の硬さ、骨格の歪み方など、個人差がありますが、基本的に骨格にアプローチをかけていく施術ですので、筋肉にアプローチをかけるものとは異なり、時間がかかることがあります。
そのため、おおまかな目標としては、最低6ヶ月を目標に、週に2〜3回程度通院していただく必要がある場合があります。しかし、症状があまりなかったり、骨格の歪み具合や筋肉の硬さが軽い場合は、来院頻度を下げても問題ないこともあります。